2017年11月10日金曜日

晴天と茅葺き屋根

立冬
寒いけど、澄み切ったいい天気が続きます。

↑ 事務所の前で見事な「羊雲」

年の後半、バタバタとしています。ありがたいことです。
あんまりどんな仕事なんだ?っていうことを書くと、それはそれでお施主さんの個人的なことでもあり、書き難いことも多く・・・

そんな中、進みつつあるプロジェクトの一つ。


とあるところで、古い茅葺き屋根の住宅を改修しています。
現在、部分解体が終わり、もう少しで瓦をおろし、建物のゆがみを直す工程です。

一足先に内部改修を進めている蔵を見て、お施主さんと一緒に感激。これは母屋も楽しみです。

↑土地柄、土壁の下地は竹を編んでつくる「竹木舞」ではなく、琵琶湖の内湖で育つ葦(よし)で編んだ「葦木舞」 きれいです。

↑あたりまえですが、機械化される前って、板は地道に鋸でスライスいていくんですよね。想像もできませんが、如何にに材料が貴重だったか分かります。

これから作業が本格化していきます。
最近のハウスメーカーのように、猛烈なスピードで工事が進むわけでもなく、ゆっくりとしたペースですが、しっかり次世代につないでいきたい建物です。

モロカワ

2017年10月25日水曜日

自分でやってみるということ(カタログ棚編)

前々からの課題。


設計事務所にはいろいろなカタログがあります。
常に最新のものをと、いろいろメーカーに請求していると、すぐにカタログで事務所が埋まってしまいます。
Webカタログなどを利用することもありますが、施主さんに見てもらったり、納まり図を確認するのにはやっぱり紙のカタログは便利。
それには今までのカタログ棚が手狭になってきました。


かといって、いくらでも増やしていっても保管も大変です。


そこで、事務所の使いやすい場所に、新しいカタログ棚を作ることにしました。
今までより余裕もあり、使いやすいもの。
そして、この棚以上のカタログを増やさない!という決意の棚。


さっそく図面です。
いかに1枚の板から効率よく材料を切り出すか・・・腕の見せ所です。


が・・・、細長い材料を、さらに細長く切るって、大変。
ホームセンターでは無理か・・・。


ということで、お世話になっている本職の大工さんに、お願いしてカットしてもらいました。
自分でやってみるということ、のタイトルから逸脱しますが。

 
↑ 塗装は今回簡単にスプレーでクリア塗装 汚れ止めだけです

その後、組立の際、案外重いことに焦りながらも、なんとか組立完了です。



隙間のある、余力のある棚って、なにか安心感があります。




モロカワ



2017年9月15日金曜日

中山道守山宿

先日、所属する公益社団法人 滋賀県建築士会 女性委員会 主催の事業で、
中山道守山宿を歩いてきました。
すっきり晴れた気持ちのいいお天気の中、
保存や修景に取り組まれてきた方々の話を聞きながら、
隣同士や地域が繋がりをもって生活の場を「提供する」ことの大切さを感じました。


ここは、町家”うの家” おくどさんの上の、立派な梁。↑
通り抜けの空間は、町家ならでは!ですね。


途中、酒屋さんを見つけ…
「ワインを開けましょう」とのお声がけに、ついつい足をとめる…


あっという間に、2本…
お店のかたの軽快なトークも、楽しかったです!



別の日。 旦那さんと父と、伊吹山へ。↑
8合目から、山頂を見上げたところ。


8合目から、琵琶湖を眺めたところ。↑
先には、竹生島が見えます。
この日も、快晴でした!



夏に、冬瓜を炊きました。↑
鶏モモミンチ肉に、生姜とにんにくをたっぷり入れ、あっさりスープで。
実は、冬瓜が苦手な旦那さん。
しかし…私が作る冬瓜の煮物だけは食べる…という、甘えっぷり。
だからいつも冬瓜の煮物はワンパターン。





オガワ






2017年7月14日金曜日

建築士定期講習

建築士事務所に所属する建築士は、3年ごとに 定期講習を受講し、修了考査をクリアする義務があります。
私も先日、行って参りました。
建築士の先輩…母と。
朝9時半から始まり、最後の修了考査が終わって 部屋を出たのが夕方 6時前…
ハードな一日でした。

建築基準法をはじめ 建築に関する法令は、年々見直されています。
また、設計及び工事監理に関する実務も、時代に則して変わっていくものも あります。
見直しや変わったことを 正しく頭に入れて、常に新しく更新していくことは大切なことです。

定期講習資料には…

「津波」防災地域づくりのイメージ図。↑


「テロ」という不気味な二文字。↑
これまでも消防法で定められた施設については、
火災に対する防火管理者を定めることとされていましたが、
加えて、テロなどの災害に対する防災管理者を定めることとなっています。


お昼休みは…母とお弁当。↑
おにぎり(うめぼし入り)
トマト(完熟ですよ)
卵焼き(モロヘイヤ入り)
デザートにスイカ(りえさん ありがとう)
スイーツは水羊羹(求肥入り)

あ…ピクニックお弁当じゃないですよ。
講習がんばろう弁当!

夜はね、旦那さん主催…お疲れ様会。↑
母のことを「大丈夫?」と、一番心配していたのは、実は旦那さん…。
母は お寿司やさんの席に座るなり、
一品目に「鯛のあら炊き・できればお頭」という攻めのオーダー!
私は「生ビール」という守りのオーダー!
ま、何はともあれ…お疲れ様でした。





オガワ






2017年7月6日木曜日

かかりつけ医

もう、二年以上前のこと。
とある施主であるお医者さんと打ち合わせしていた時のこと。


諸川設計(以下、諸) 「では、この件は設備設計者と相談してみます。」
施主(以下、施) 「設備設計者さんと諸川さんたちの様な設計者さんと、何が違うのですか?」
諸 「私たちは意匠(計画)の分野の設計者が、プランやコスト、デザインなどを担当し、その中に入る専門的な分野は別に「構造、電気設備、機械設備」の設計者が担当します。お医者さんでいう、外科や内科などの専門科のようなものでしょうかね。」
すると
施 「諸川さんの意匠設計者は、外科ですか?内科ですか?」
思わず、「う~ん」とうなってしまう出来事でした。

どんな答えがあったんでしょうか・・・。

その後、ぼんやりと考えてみました。
彦根に帰ってくる前は、東京の事務所で主に病院建築ばかり担当していた。

そこで、行き着いたイメージです。
構造や設備設計の仕事は、ある程度意匠設計がまとめた中で、自分の分野を中心に作業していき、勝負が早い。

例) 施主がここに電気容量でこのくらいの機器をおきます。→ そこに妥当な容量の電源を設計する。 みたいなイメージです。

そうするとたぶん外科医の仕事。患者の腕が折れているおそれがある。→ 必要な検査をして折れていれば適切に処置をする。

それに対して、意匠(計画)設計は内科医。しかも、私の様な小さな町の設計事務所は、間違いなく「かかりつけ医」です。

例) 診療所で患者がお腹を痛がっている。→ 痛い原因を検査し、適切な薬を処方するとともに、なぜその症状に至ったかを考え指導する。おそらく生活習慣の改善指導など。こんなイメージ。

設計だと、施主がここに棚をほしがっている。→ そこになぜ棚がほしいのか、何を入れるものなのか。そもそもその作業はここですべきなのか。どんな生活スタイルなのか。みたいなことを一緒に考える。結局、全然違うところに棚ではなく机を置くことになったり(笑)することがよくあります。

今度、同じ質問されたら、そう答えよう。
町のかかりつけ医を目指して、日々がんばります!


モロカワ

2017年7月3日月曜日

楽しくてしかたない!

蒸し暑い毎日ですが、
好きなことをやるには 少々蒸し暑かろうが、小雨が降ろうが、全く問題なし。
我が家の木製デッキのリニューアルにとりかかりました。
この木製デッキは子どもが小さい頃には大変お世話になり…
毎日の遊び場はもちろん、プールをしたり おやつを食べたり、
ママ友とのお茶会や、ご近所さんとの内緒話、
中にはここで一晩寝ていた人も…
そんなデッキも朽ち果ててしまい、眺めているとなんだかさみしい。
ヨシッ!
子どもが大きくなった今、「大人仕様」に改造計画!

まずは所長ご提案の「杉の足場板」にキシラデコールを2回塗り。↑
裏も小端部も、根太も、2回塗り。

通りかかったご近所さんが「何 遊んでるの?」ですって。
そうです。よくご存じです。
古いデッキを修理しているのではなく、遊んでいるようにしか見えないのですね…。
ま、いいです。
楽しくてしかたない!

旦那さんは脚立を出してきて、お向かいの家の軒樋を直しています。
これは、修理です。


ピンク色の空が素敵でした。↑
写真撮りたいな~と思ったとき、手元にスマホがあるので、
いつでも「その時」を写真に残せる。
今さらですが、これってすごいことだな~とあらためて感じます。





オガワ










2017年6月16日金曜日

筋肉痛が治りました

滋賀県?関西?西日本?では、筋肉痛のことを「身が張る」といいます。
週明けから、階段を降りれないほど「身が張った」一週間でした。

というのも、先週の土曜日から日曜日まで、
奈良県にある女人禁制の修行山、大峯山に行ってきました。

久々だった去年に続き、連続2回目。

さて、ここが結界。
登り始めます。

頂上付近。
遥か彼方に洞川温泉が見えます。いつもの宿泊地。

実はここまでは余裕でした。
昨年末から週1回のペースでジョギングを始めました。
1回8キロのジョギング。
トレーニングの成果です!

西の覗きの修行。
今年は私もしました。30年ぶり。
思っていた10倍怖い修行でした。

今年は彦根岩組講というグループの、3年に1回の「吉野下り」の年でした。
3年に1回宿泊する吉野の竹林院まで歩きます。
(もちろん、ほとんどの人は普通に下山してバス移動です)
その距離、山頂付近から24キロ!
ちなみに、彦根岩組講ではここ何年も吉野下りに挑戦する人がいなかったとのこと。

中学生の時に一度吉野下りをしたことがある私は、約25,6年ぶりに再挑戦。
さあ、出発します!(午後1時30分)


(午後4時06分 2時間36分経過)

途中、山道が崩落しており、迂回路でひと山越えたり、
分かれ道に悩んだり、獣道に入って迷ったり・・・。
2時間半歩いて、半分にいってない!
このままのペースでいくと、確実に日没に間に合いません・・・。
どうするか、といっても、歩くしかないんです。

(午後5時36分)
アスファルトに出ました。
林道のようです。
はっきり言って、誰かが通りそうな道ではありません。

(午後6時29分)
吉野側の修行門、金峯神社にたどり着きました。
ここから竹林院までは、まだ歩いて45分。
けれど、今年はここをゴールとしました。
もう歩けません。
バスに来てもらい、収容され、竹林院へ。

道中、疲労と不安と空腹とで、へとへとになりながらの修行。
次回への課題は見えましたが、それでもいい経験になりました。

今年も精進してがんまります!

モロカワ

2017年6月1日木曜日

はじめての仕事

はじめての仕事が始まります。
県からの委託業務ですが「解体設計」

解体する建物に対して、工事を発注する図面を作成し、そして解体中に監理するという仕事。

これから使う建物ではなく、壊してしまう建物の設計・・・。
不思議な仕事です。
それでも、はじめての仕事は楽しみなものです。

先日、現場での初回打合せがありました。

行ってみると・・・。

全体の写真はありませんが、クスノキ。
高さ12mぐらいありました。

これはケヤキ。高さ6mぐらい。

立派な樹木が育っています。
聞くと、すべて伐採、伐根してしまうとか。
なんだか、さびしいような、かわいそうなような。

この土地が、また次の世代へと有効に使われますように。

モロカワ



2017年5月10日水曜日

お伊勢さん

いいお天気が続き、連休の後半は「伊勢」へ。
穏やかな青空と白い雲で、こいのぼり日和。↑

宇治橋から五十鈴川を眺めるところ。↑

五十鈴川の新緑は、懐が大きい感じ。↑

赤福本店の貫禄ある たたずまい。↑
この複雑にかかる屋根に、いつも感心します…。
お商売の建物なので、切妻屋根の妻入りです。
外壁のささらこ下見板張りや、ぬれガラスで黒い外壁の表情も、
伊勢らしい町並みです。 

ここは 二軒茶屋餅。↑
お店のつくりや雰囲気がいいな~と惚れ惚れする、お餅やさんです。
入ると畳敷きの小上がりに おかみさんが正座で座って接客、
奥でお餅を作っているのも建具越しに見えるのですが 座ってお餅作り。
売っているのは 一種類のお餅だけ。
要するに 「いくつ買うか」 だけ。
かっこいいなぁ…。




オガワ




2017年5月1日月曜日

恒例!

GW初日は、近江金田教会のバザーでした。
バザーって、結構楽しいのです~。
おもいっきり楽しんだ方が、絶対 お得なのです~。
準備や後片付け、当日の運営…それなりに大がかりでトラブルも付きものですが…それもまた、おもしろい。
これまた恒例…私は やきそばコーナー担当です。↑
所々 手際良く、所々 どんくさく…120食 完売。


これは先日のイースター卵。↑
庭の芝桜が満開で、その上に置いてみたら、あら かわいい!
ゆで卵は、刻んでマカロニサラダに入れるか、
半分に切って ブラックオリーブ+とろ~りチーズを被せて焼くのが好き。(←私はゆで卵グラタンと呼ぶ。)





オガワ







2017年4月21日金曜日

おめでとう

あたたかい毎日が続きます。
所長家族は昼間のお花見だったようで…
私は旦那さんと 夜のお花見を… 

何年ぶりかの 彦根城の夜桜でした。↑
3月頃から 喉の痛みが辛かったので、その影響で肩こりもひどく、
良い気分転換になりました。

「いろは松から天守閣を眺める掘端」からのスポット。↑
さすが彦根城! いや~お見事ですね~♪


粉類を30グラムまで少なくしたガトーショコラを作ってみました。↑
粉の量としては、これがギリギリくらいだと感じるのですが…
焼きたての扱いは難しいですが、翌日にはしっとり重厚なショコラです。

ガトーショコラは大人のケーキって感じがして…大人の息子に。↑
お誕生日おめでとう♪






オガワ





2017年4月17日月曜日

お花見

とうとう散りました。
きっと、今日の午後からの雨雲で、壊滅的に散ってしまうんでしょうね。

でも、日曜日に家族でお花見に行ってきました。
散り際の桜。大好きです。


彦根でお花見と言えば、彦根城。
お堀は花びらの絨毯です。


すごい量です。


お宝探しのクイズラリーが開催されており、久々に天守閣広場まで登ってきました。
天守閣への入場まちの列は、ぐるっと階段を下りて時報鐘まで伸びていました。
今、彦根城築城410年祭の真っただ中。すごい人に圧倒されて帰ってきました。

今年もお花見ができて何よりです。

モロカワ

2017年4月3日月曜日

竣工感謝礼拝

この度、基本設計と耐震診断業務に関わらせていただいた「みどり野保育園改修工事」が竣工をむかえ、感謝礼拝に出席させていただきました。
みどり野保育園の園長先生は、滋賀YMCA野外活動クラブでの先輩にあたり、私が小学生の頃からお世話になっているので、こうして仕事の場でご一緒できることを嬉しく思いますし、不思議な感じもします。
いつまでも「めぐちゃん」と呼んでくれる、頼もしい先輩です!

明るい玄関ポーチになりました。↑


広かった1階ホールに間仕切りを設け、新しく面談室が出来ました。↑


関わった皆さんで感謝礼拝をもちたい…と、園長先生らしい礼拝でした。↑

牧師先生から保育園の歴史もお聞きしました。
今後も尼崎の地域で、子ども達の賑やかな声が絶えない保育園であり続けますように♪
ご竣工おめでとうございます。




オガワ





2017年3月30日木曜日

春いろいろ

春になりました。
まぎれもない春です。

先日、とあるご縁で春場所の千秋楽へ行ってきました。
すごかったです。
とにかく、力の限り拍手しました。
横綱への称賛と、大関への労いを込めて。


次の日はあべのハルカスへ。
やっぱり、高いところは苦手です。


そして、昨日は湖東地域へ敷地調査に。
しっかりと土筆がでていました。


春三部作。

モロカワ

2017年3月22日水曜日

資源の循環

先日は、滋賀県森林審議会が開催されました。
午前中に県庁で審議があり、午後は県内2カ所を現地視察に行って参りました。

1か所は、地域性苗木(地域に自生している樹木の種子から育てた苗木)を育苗受託・販売をされているところへ。
その場において育ちやすいもの、そして周囲の生態系に影響を及ぼしにくいものが、地域性苗木です。 国立公園や国定公園、里山林等の森林再生に用い、生態系維持を守っておられます。
少花粉スギ(滋賀県での育苗は日本でも最先端だそう!)↑

ウリハダカエデ↑

ヒノキ(ちっちゃくて、かわいい!)↑

50センチ丈ほどで、自生地に再び植栽するとのこと。↑


そしてもう1か所は、県内の木造公共建築物(保育所)へ。
特色として、国産集成材・びわ湖材・地域産材を構造用木材および内装材に積極的に使用されています。
木の温かみを感じる遊戯室は、卒園式の準備が整っていました。↑

子ども達はランチルームで、おやつの時間。↑

滋賀県で建築に関わるということは、構造材・外装材・内装材いずれにおいても木を使うことが多く、自然の材料を有効利用することについて、もっと深く関心を持ちたいと…あらためて感じます。




オガワ